2009年10月20日火曜日

哲学する科学:宇宙は巨大なコンピュータ?

2週間のご無沙汰でした。今回からいよいよ、新章のスタートです。


みなさんは『銀河ヒッチハイクガイド』という映画をご存知ですか?

コメディ映画の皮をかぶった非常に哲学的(と私は見た)映画なのですが、、、

その映画の中で、<地球は地球外生命体がある問題を解くために作った、巨大なコンピュータである>というアイディアがでてきます。

そしてそのコンピュータが解くべき問題とは「生命の、宇宙の、その他もろもろについての答え」というものなのですが・・・(笑)

果たして、その答えは出たのでしょうか?

気になる人は是非、見てみてください。(^^)


さて、その映画を見てからしばらく、私は何を見ても、<<計算中>>というテロップが視野の片隅に見えるようになってしまいました。

なぜなら、もしかしたら映画で語られていたように、地球は誰かが作ったコンピュータで、私たち人間も、動物たちも、風も、大地も、雲も、この地球上のあらゆるものが、ある計算の一部なのかもしれない・・・と、結構真剣に考えてしまったからです(汗)


もっとも、そういう可能性はないわけではないと感じた私ではありましたが、眺める景色、人ごみ、その他もろもろの上に脳内で<<計算中>>のテロップを重ねて悦に入る以上のことは何もできず、そのうちそうした感覚も薄れていってしまいましたのですが。。


しかし、科学の最先端で量子情報理論を研究するセス・ロイドの本を読んで驚きました。

彼にこの話をしたら、きっとこう答えると思います。

「その通り!地球はコンピュータさ。ただし正確には、地球はコンピュータの"一部"で、実際にはこの宇宙全体がコンピュータなのさ。」


セス・ロイドは、マサチューセッツ工科大学の教授であり、量子力学を利用した計算機、「量子コンピュータ」のパイオニアです。

そして、彼は著書「宇宙をプラグラムする宇宙」の中でこう言っています。

『宇宙は量子力学の法則に支配されているので、宇宙は本質的に量子力学的なやり方で計算していて、そのビットは量子ビットである。結果的に、宇宙の歴史は、今も続けられている巨大な量子計算ということになる。宇宙は量子コンピュータなのだ。』~セス・ロイド

(つづく)


参考文献

宇宙をプログラムする宇宙
セス・ロイド著
早川書房

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