『人類の言語の発明と多様な社会の発達は、地球の姿を大きく変える真の情報処理革命であった。』~セス・ロイド
さて、言語を獲得してからの"量子コンピュータ、宇宙"ですが、その後もいろいろな"情報処理革命"を起こしてきました。
それは全て、私たち人類が"発明"と呼んでいるものです。
<文字>、<数字>、<数字のゼロ>、<(人工)コンピュータ>、<(人工)コンピュータ・ネットワーク>、<(宇宙という量子コンピュータの中の)量子コンピュータ>…
私たち人類は、この"計算する宇宙"の中で最先端にいるのです。
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しかし、この地球上での情報処理の主役が変わる可能性は他にもあります。
私たち自身が生み出した、"(人工)コンピュータ"は、私たちの脳と同じように「考える」ようになるだろう、という人は少なくありません。
現れるのは、<鉄腕アトム>か<スカイネット>か・・・はたまた<人形つかい>?それとも<エージェント・スミス>?あるいは・・・<ドラえもん>?
(注:いずれも私が好きな映画や漫画にでてくる機械知性たちです。)
…友達になれるヤツらだといいですね。(^^)
いずれにしても、次の"革命"は、私たちが脳の中で行っているタイプの情報処理が、遺伝子の縛りを抜け出して加速するという段階なのではないかと考えます。
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ところで、<生命の誕生>以降の"情報処理革命"は全てこの地球上に限った話です。
でも、もしかしたら広い宇宙の別の場所には、もっと進んだ情報処理のかたちがあるのでは?
それは、私たちと同じような"生命体"なのでしょうか? それとも、まったく違う"何か"なのでしょうか?
それを知ることは、実際に目の当たりにするまで、叶わないでしょう。
しかしながら、宇宙の異なる場所で発生した"情報処理革命が生んだ何か"同士が接触するとき、それが"情報処理革命"の更なる飛躍を生む可能性は高いと私は思います。
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3号に亘って一緒に考えてきたように、宇宙を「情報を処理する巨大なコンピュータ」と捉えることで、宇宙の歴史はそのまま"情報処理革命"の歴史として捉えなおすことができます。
それらの革命は、より複雑な宇宙を作り出すためのステップであると同時に、それまでの長い長い計算の結果でもあります。
計算する宇宙が、生命を生みだし、私たち人間の複雑な社会や、文明、文化、思考をも作り上げてきたのです。
次回からはいよいよ、
「"計算する宇宙"の中で私たち人間は何をしているのか?」
ということを考えていきたいと思います。
(つづく)
参考文献
宇宙をプログラムする宇宙
セス・ロイド著
早川書房
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